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雑種地の賃借権は二重価格?

原則的評価額と評基通86(1)但し書きによる評価額とを比較することで、経済価値が僅少である普通借地権でも土地の利用に対する制約や処分上の制限があるため20%相当の評価減とのバランスをとっています。

雑種地の賃借権の価額は、原則として、その賃貸借契約の内容、利用の状況等を勘案して評価することになっています。

ただし、次の区分の評価方法に従い評価することができます。

<法定地上権に準ずる権利として評価することが相当である賃借権>

その雑種地の自用地価額×次の1又は2のいずれか低い割合

  1. 地上権割合(評基通86(1)但し書き)
  2. その賃借権が借地権であるとした場合に適用される借地権割合

設例:法定地上権に準ずる権利として評価する場合

  • 構築物 立体駐車場(鉄骨造り3階建て)
  • 自用地価額 50,000,000円
  • 賃借権の残存期間 10年
  • 賃借権の契約期間 20年
  • 借地権の割合 60%
  • 通常の賃借権価額 4,000,000円
  1. 使用する割合の判定
    1. 法定地上権割合に基づく賃借権割合 10%(残存期間10年に応ずる法定地上権割合)
    2. 借地権割合 60%
      10%(上記1)<60%(上記2)
  2. 雑種地の賃借権の価額
    自用地価額 50,000,000円×10%(上記1)=5,000,000円

通常の賃借権価額 4,000,000円<5,000,000円となり、この場合、原則的評価方法である実際の賃借権価額で申告した方が有利となります。

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