高度の公益事業のみを専念して行う個人及び高度の公益事業のみを目的事業として行う人格なき社団・財団に対する贈与に係る非課税財産規定
高度の公益事業を行う代表者又は管理人の定めのある人格なき社団・財団が贈与により資得した財産の範囲
贈与により取得した財産は、原則として贈与により取得した財産そのものをいうのであるが、高度の公益事業を行う者が社団等である場合には、次に掲げる財産は、これに該当するものとして取り扱われる。
- 贈与により取得した財産を譲渡して得た譲渡代金の全部又は当該譲渡代金及び譲渡代金により取得した財産の全部を当該事業の用に供することが確実である場合における当該財産
- 贈与により取得した財産との交換により取得した財産(交換差金を取得した場合には交換差金の全部を含む。)を当該事業の用に供することが確実である場合の当該財産
- 贈与により取得した財産の果実の全部を当該事業の用に供することが確実な場合における当該財産
贈与により取得した財産を高度の公益事業の用に供することが確実であることとは
贈与により資得した財産は、公益を目的とする事業の用に供することが確実なものでなければならない。事業の用に供することが確実であるかどうかは、次により判断することとして取り扱われている。
- 調査時において、贈与により取得した財産が高度の公益事業の用に供されている場合には、その時までに当該事業以外の用に供されたことがなく、かつ、最初に当該事業の用に供した日から調査時まで引き続き当該事業の用に供されていること。
- 調査時において、贈与により取得した財産が高度の公益事業の用に供されていない場合には、事業計画等から判断して財産取得の日から二年を経過した日までに当該事業の用に供されることが確実と認められること。
二年を経過した日においてなおその事業の用に供していない場合とは
高度の公益事業を行う者が受贈した財産を取得から二年経過した日においてなおその事業の用に供していない場合には非課税財産とならない。二年を経過した日において公益を目的とする事業の用に供していない場合とは、財産取得の日から二年を経過した日において、贈与により取得した財産を高度の公益事業の用に供していない場合のほか次のいずれかの事実があると認められる場合をいう(昭55直資2-182改正)。
- 財産取得の日から二年を経過した日までに、贈与により取得した財産の全部又は一部を高度の公益事業以外のように供した事実があること。
- 贈与により取得した財産を最初に高度の公益事業の用に供した日から二年を経過した日まで引き続きその事業の用に供している事実がないこと。
- 二年を経過した日以後も事業計画等によって贈与により取得した財産の全部を高度の公益事業の用に供すると認められないこと。