2020年1月24日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈受遺法人等に対する課税 株式会社など営利法人が遺贈を受けた場合、受贈益に対し法人税が課税される。営利法人が相続税の納税義務者となることはない。営利法人に対する利益の供与により、その法人の株価が上昇するときには、遺贈者から営利法人の株主に対し株価上昇分の経済的利益の遺贈があったと認定され相続税の課税が行われる。
2020年1月24日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈法人に対する遺贈(遺贈に係る譲渡所得課税) 法人に対する資産の無償譲渡については、個人から法人に支配権の移転があったときの「時価」で譲渡があったとみなして譲渡所得課税を行い、遺贈者である個人が所有していたときの値上がり益に対し所得税を精算的に課税するのが現行所得税法59条1項1号の規定である。
2020年1月23日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺言による換価分割 遺言による換価分割(清算型遺贈)は、遺産を換価し、その対価として得られる金銭を共同相続人間(包括受遺者を含む。)に分配することを指示した遺産分割方法の指定である。遺言執行者がある場合は、遺言執行者が相続財産の一部又は全部を換価して相続人や受遺者に分配することとなる。
2020年1月23日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺言と異なる遺産分割 遺言執行者がいる場合、相続人は遺言の対象となった相続財産について、処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができないので遺言が分割方法を指定していれば、遺言の指示の通り遺産は分割される。遺留分を侵害する遺言も当然に無効となるものではない。
2020年1月9日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈個人に対する負担付遺贈 負担付遺贈とは、受遺者に対し一定の給付をなすべき義務を負担させる遺贈である。負担はそれが履行されるまで遺贈の効力を停止させるものではないから停止条件ではないし、負担の不履行によって遺贈の効力を当然に消滅させるものではないから解除条件でもなく、遺贈の付款たる性質を有する。包括遺贈でも特定遺贈でも負担を付すことができる。
2020年1月6日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈停止条件付遺贈 停止条件付遺贈においては、条件成就まで遺贈の効力が発生しないので遺贈の目的物は未分割財産として取扱い、民法900条から903条までの規定による相続分に従って課税価格を計算する。条件が成就する前に分割してしまった場合には、その分割した割合によって取得したものとして申告しても差し支えないこととされている。
2019年12月26日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈個人に対する包括遺贈のうち限定承認に係るもの 包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。相続が開始すると遺産は相続人と包括受遺者の遺産共有状態となる。包括受遺者は、債務も承継し、遺産分割協議にも参加することとなる。包括遺贈の承認・放棄は、特定遺贈と異なり、相続放棄、承認及び限定承認と同じ手続きを行う。
2019年12月25日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈受遺者に対する課税 遺贈により財産を取得した個人は相続税の納税義務者となる。受遺者が遺贈を受けた財産につき我が国の相続税の納税義務を負うかは大別して①受遺者が我が国に住所を有するか、②住所を有しない場合は財産の所在地が相続税法の施行地内か、③相続時精算課税制度の適用を受けているかにより判定する。
2019年12月24日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈受遺者の住所地や取得した財産の所在地による相続税の納税義務 課税は国家主権の表れであり、納税義務書は原則として日本国内に住所を有している者及び日本国内の財産を取得する者である。遺贈(死因贈与を含む。)においても、財産を取得した者が日本国内に住所を有していれば、遺贈を受けた財産が海外にあっても受遺者は相続税の納税義務者となる。これを居住無制限納税義務者という。
2019年12月19日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈受遺者の納税義務概要 相続税の納税義務者は原則として個人であるが、人格のない社団や財団は個人とみなされ、持分の定めのない法人でも個人とみなされる場合がある。また、遺贈(死因贈与を含む。)により財産を取得した個人及び個人とみなされる者であってもその者の住所地や財産の所在地により納税義務者とならない場合もある。
2019年12月18日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈高度の公益事業を行う個人及び人格なき社団・財団に対する相続又は遺贈に係る非課税財産規定 公益の増進に寄与するところが著しいと認められる事業のみを専念して行う個人が相続又は遺贈により、又は高度の公益事業のみを目的事業として行う社団・財団が遺贈により、取得した財産で公益を目的とする事業の用に供することが確実なものは非課税財産とされ相続税は課税されない。
2019年12月11日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺贈の放棄 特定遺贈は、遺言者の死亡後、いつでも放棄することができる。特定遺贈とは、特定の具体的な財産的利益を遺贈することである。受遺者に債務だけを負担させる遺言は遺贈ではない。「長男に貸している貸付金を免除する」というように債務の免除をすることもできる。遺贈の効果は遺言者死亡の時に遡及する。
2019年12月6日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈包括遺贈 包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有することから、被相続人の積極財産だけでなく消極財産たる債務も承継する。承継した債務は相続税の申告において債務として控除される。包括受遺者が被相続人の親族でなくとも、相続人と同一の権利義務を有するから負担した葬式費用を相続税の申告において控除することができる。
2019年12月5日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺言による財産処分の三類型 ①相続分の指定、②遺産分割方法の指定、③遺贈。このうち、①相続分の指定と②遺産分割法方法の指定は、遺言者が相続人に対して遺産の分け方をどうすべきか意思を示す方法である。遺言者は、遺言で共同相続人の各相続分を指定することができる。法定相続分と異なった割合を決めることができるのである。
2019年12月4日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈更正の請求 相続税又は贈与税の申告に誤りがあり過大納付となっていたときには法定申告期限から五年以内に国税通則法の規定により更正の請求をすることができる。また、同法は、法定申告期限後に生じた後発的事由等による場合には、それらの事由が生じた日の翌日から二ヶ月以内に更正の請求をすることができることとしている。
2019年12月3日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈法定申告期限後に分割協議が調ったとき 納税額が減少する者は、法定申告期限後五年を経過していたときにも、分割協議が調った日の翌日から、四ヶ月以内に更正の請求をすることができる。税額が増える者は、更正を受けるまでは、いつでも修正申告を行うことができる。過少申告加算税は課税されず、延滞税は申告書を提出する日までに納付すれば課税されない。
2019年12月3日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺留分減殺請求と遺言に基づく申告 兄弟姉妹以外の相続人は遺留分を持つ。遺言が有効であっても、相続人が配偶者、直系尊属、子又は子の代襲相続人などの遺留分権利者であれば遺留分減殺請求権を行使し、遺留分に相当する財産を取り戻すことができる。
2019年12月2日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺言無効確認の訴えと遺言に基づく申告 遺言は無効であるとして、遺言無効確認の訴えが提起されているときでも、一見、形式上有効な遺言があれば遺言に基づき申告を行えばよい。遺言により一切の財産を取得しないとされている者が遺言の無効を主張している当事者であるとき、税務上は遺言が無効であることが裁判で確定するまでは申告を行う必要はない。
2019年11月28日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺言 遺言は、遺言者の真意を確実に実現させる必要があるため、厳格な方式が定められている。遺言の方式には大きく分けて自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言という三つの方式がある。これら、民法の定める方式に従わない遺言はすべて無効である。「あの人は、生前こう言っていた」などといっても、どうにもならない。
2019年11月11日 / 最終更新日時 : 2024年7月5日 wakabayashi 遺贈遺贈 人が死亡したときにその人の財産を誰に帰属させるかについて民法は遺言相続と法定相続の二つの制度を用意している。遺言相続における「遺言」は、人が自らの死後に自分の所有していた財産を誰に帰属させるかを自分の意思で決定できる制度である。