相続税専門税理士

相続税専門税理士

相続税専門の税理士とは

相続税では「財産の評価」が非常に重要です。特に、相続税の申告は初めてという方は、不動産や株式、債権、貴金属、庭園などの財産評価理論に通じている税理士を選ばないと知らぬ間に余計な税金を負担させられていることがあります。

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同族会社の株式評価を行うには会計の知識も必要です。

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初めての相続税の申告を依頼するときは、特に「時価」とはどういうものか真剣に悩んで勉強したり、研修を受けている税理士を選ぶことをお勧めします。

国税庁による研修を受けている税理士

税理士法人日本税務総研の資産税担当税理士の過半数は、国税局採用直後に3ヶ月研修(税法、会計学、行政法、民法など)を受講し、採用後3年経過後に半年研修(相続税法や譲渡所得については、教授を囲んで特定のテーマについて研究、発表、討論を行うゼミナールが研修の中心です。)を受講しています。

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借地権課税の理論をマスターしている税理士は少ない

被相続人が所有している土地の上に同族法人の建物があったり、法人所有の土地の上に被相続人の所有している建物があったりする場合、借地借家法や「法人税・相続税における借地権課税」の理解が相続実務では不可欠です。

「相続税専門の税理士」を整理すると、「相続税法と民法、法人税法、簿記会計並びに評価」理論実務に精通し、弁護士と専門的な会話ができる能力を備えた税理士、ということができます。

逆に、自称「専門税理士」に依頼してしまうと気がつかないうちに思わぬ税金を負担することになりかねません。お気をつけください。

税法を専門的に理解できている税理士の見分け方

正確な知識を有する税理士か、あやふやな知識で仕事を受けている税理士かは、次のような点に気をつけて説明を聞くと見抜くことができます。

相続人が相続開始前7年以内に受けた贈与は相続税に加算されます」

この説明は誤りです。7年内加算を受ける人は必ずしも「相続人」ではありません。相続又は遺贈により財産を取得した人です。逆に、相続人であっても財産を取得しなければ7年内加算をされることはありません。

「贈与税は110万円まで非課税です」

この表現は不正確です。「110万円の基礎控除があります」というのが正しい理解です。

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自称「専門税理士」に任せた結果

あいまいな知識の税理士に依頼した結果、もし、この二つの勘違いが行われると思わぬ税金を負担させられることになりかねません。

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事例: Aには子ども(相続人)がいますが、毎年、可愛い孫に110万円贈与していました。また、可愛い孫を死亡保険金の受取人に指定していました。

Aが亡くなり、あまり相続税を扱った経験のない税理士に依頼したところ、税理士は孫は相続人ではないから相続開始前7年内の贈与加算はしなくても良いと考え加算しないで申告書を作ってくれました。

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相続又は遺贈により財産を取得した人(かならずしも「相続人」に限りません。)が被相続人から相続開始前7年以内に受けた贈与は、相続財産に加算して相続税を計算します。基礎控除以下の贈与でも加算されます

110万円まで「非課税」でしたら理論上加算されません。110万円という数字は「基礎控除」をあらわす数字です。
税法では、非課税財産ならば加算されず、基礎控除だから加算されるのです。

小規模宅地等の特例(自宅が80%減額)で下がるのは「評価」ではありません。

被相続人が相続開始直前に自宅として使っていた家屋の敷地は、特定の人が相続または遺贈により取得すると、評価額の80%を減額した金額が課税価格とされます。

被相続人の自宅の敷地の続税評価額が5,000万円とします。
「小規模宅地等の特例」が適用できると、相続税の課税対象となる課税価額は80%減額され1,000万円になります。

被相続人の自宅の敷地を一定の人が相続又は遺贈により取得するからといって評価額が下がることはありません。課税価格が80%減額されるのです。

一見細かいことですが、神は細部に宿るといいます。
しっかりとした基礎知識を身に着けている経験豊かな税理士に依頼することが遺産を守るために大切です。

相続税専門税理士

相続税専門税理士

相続税専門の税理士とは

相続税の申告数は年間約10万件(平成27年、財務省HP)で、登録している税理士の数は約7万人です。単純に事案を割り当てると、税理士1人当たり1.42件です。税理士の多くは、法人税と所得税、それに消費税の税務代理を行うことで事務所を維持しています。

そして、法人税法、所得税法は会計理論の上に成り立っている税法ということができます。一方、資産税(相続税・贈与税・譲渡所得)は、税法を適用する前提となる事実の把握や解釈の多くを民法に依存しています。

また、被相続人が所有している土地の上に同族法人の建物があったり、法人所有の土地の上に被相続人の所有している建物があったりする場合、借地借家法や「法人税・相続税における借地権課税」の理解が相続実務では不可欠です。

さらに、相続税は「財産の評価」も非常に重要で、財産評価理論にも通じている必要があります。同族会社の評価を行うには会計の知識も必要です。「時価」とはどういうものか真剣に悩んで勉強したり、研修を受けた経験を有する税理士が必要です。

したがって、「相続税専門の税理士」を整理すると、「相続税法と民法、法人税法、簿記会計並びに評価」理論実務精通し、弁護士と専門的な会話ができ、公認会計士とも会話ができる能力を備えた税理士、ということです。

「相続税専門の税理士」が誕生した経緯

お金を借りてアパートを建てて貸しましょう

バブルの最盛期である平成元年あたりから、相続税の節税を売りにする税理士事務所が登場しはじめました。
これらの税理士事務所がいわゆる「相続税専門の税理士事務所」という表現を最初に使い始めた事務所です。(今ではその多くが税理士法人になっています。)

更地にアパートを建てて他人に貸すと土地は購入価額の20%減額になり、かつ、貸家建付地評価ができるので18%減額されます。建物は固定資産税評価額になり建築価額の半額以下になります。くわえて、貸家評価しますから固定資産税の評価額の70%にすることができます。

このような、「お金を借りてアパートを建てて貸しましょう」というセミナーを盛んに開催しました。

その頃、税務署の資産税の調査官は「なにをバカなことをしているのだろう。評価が下がるということは換金価値もさがるということなのに、財産の価値を下げて相続税が減るのは当たり前。相続税の評価額だけが下がって、財産価値は下がらないと錯覚しているのだろうか」と首をかしげていました。

バブルが崩壊し、土地の価額は半値八掛け五割引きといわれるほど値下がりし、家賃も当初の計画より減額してしまったので借入金の返済に苦慮する地主さんが増加しました。

相続税対策破産」という社会現象も生じました。

基礎控除を4割減額する相続税法の改正

組織再編や資産の流動化を専門にしていた税理士事務所は、リーマンショックで仕事が激減し苦境に陥りました。その約7年後、相続税法が改正され、基礎控除が4割削減されたことを受け、相続税の申告を行わなければならない件数が従来の2倍に増加しました。
これを受け、「相続税専門税理士」を謳う事務所が増加しています。

税法を専門的に理解できている税理士の見分け方

税法では基礎控除と非課税とは異なります。

相続人が相続開始前3年以内に受けた贈与は相続税に加算されます」
この説明は誤りです。3年内加算を受ける人は必ずしも「相続人」ではありませんし、相続人も財産を取得しなければ3年内加算をされることはありません。

「贈与税は110万円まで非課税です」
この表現は不正確です。「110万円の基礎控除があります」というのが正しい理解です。

この二つの勘違いが関係すると、単に、用語の違いではすまされないことが起きる可能性があります。

相続又は遺贈により財産を取得した人(必ずしも「相続人」に限りません。)が被相続人から相続開始前3年以内に受けた贈与は、相続財産に加算して相続税を計算します。基礎控除以下の贈与でも加算されます。110万円まで「非課税」でしたら理論上加算されません。110万円という数字は「基礎控除」を示す数字です。

税法では、非課税財産ならば加算されず、基礎控除なら加算されるのです。

小規模宅地特例(自宅が80%減額)で下がるのは「評価」ではありません。

被相続人が相続開始直前に自宅として使っていた家屋の敷地は、特定の人が相続または遺贈により取得すると、評価額の80%を減額した金額が課税価格とされます。

例えば、被相続人の自宅の敷地の続税評価額が5,000万円だとします。「小規模宅地等の特例」が適用できると、相続税の課税対象となる課税価額は80%減額され1,000万円になります。被相続人の自宅の敷地を一定の人が相続又は遺贈により取得するからといって評価額が下がることはありません。課税価格が80%減額されるのです

一見細かいことですが、神は細部に宿るといいます。
しっかりとした基礎知識を身に着けている税理士に依頼することが遺産を守るために大切です。